サブリースってなに?毎月固定の賃料が支払われる賃貸経営方法?

2022年03月11日

こんにちは。
大切な資産を守り、未来につなげる、建物修繕・メンテナンスのウィズライフがお届けします。

「サブリース」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
今回は、この「サブリース」について、紹介していきたいと思います。

まず、サブリースを簡単に説明しますと、持っている物件を一括してサブリース会社に預けて、サブリース会社から入居者に転貸することをいいます。

ここからは、賃貸オーナーをサポートする賃料固定型のサブリースについて詳しく説明していきますので、見ていきましょう。

【目次】
●サブリースとは?
 ┗○賃貸経営の一種
 ┗○「ひと部屋から」「駐車場のみ」でも可能
●サブリースのメリットとは
 ┗○収入が安定する
 ┗○管理を任せられる
 ┗○相続税を抑えられる
 ┗○確定申告の手間が軽減する
●サブリースを利用する際の注意点
 ┗○自主管理・管理委託時よりも収入が下がる
 ┗○免責期間は家賃保証なし
 ┗○数年ごとに家賃保証額が変わる
 ┗○入居者を選べない
●サブリース検討中に確認すべき6つのポイント
 ┗○保証率
 ┗○諸費用の負担先
 ┗○賃料の見直し内容
 ┗○免責期間
 ┗○解約条件
 ┗○トラブル発生時の相談先
●サブリースは信頼できる会社を選ぼう

サブリースとは?

先述しましたが、あらためて「サブリース」とは、持っている物件を一括してサブリース会社に預けて、サブリース会社から入居者に転貸することをいいます。

このサブリースが、賃貸オーナーに安定した収入をもたらす賃貸方法のひとつとして注目を集めてきています。

現在、アパートやマンションの賃貸経営をしている方、これから賃貸オーナーになる予定がある方、アパートなどを相続した方、の中にはサブリースを検討している方もいらっしゃると思います。

そんな方々のために、サブリースについて詳しく説明していきます。

サブリースには、家賃保証がない「実績賃料連動型」と家賃が保証される「賃料固定型」の2種類があるのですが、今回は賃貸オーナーをサポートする賃料固定型をメインに紹介します。

賃貸経営の一種

サブリースは、賃貸経営方法のひとつです。
賃貸を経営する主な方法は、自分で運営管理する「自主管理」と不動産会社に委託する「管理委託」
そして、サブリース会社がオーナーから賃貸物件を一括借上げ、又貸しするサブリースが注目を集めています。

サブリースの特徴は、毎月サブリース会社から家賃収入が入るだけでなく、空室がある場合も一定の家賃収入が保証されることです。

なお、オーナーとサブリース会社の間で結ぶ契約は、「マスターリース(一括賃借契約)」といいます。
このマスターリースは、数十年という長期間の契約になることが一般的です。

サブリースは、賃貸経営者だけでなく、分譲マンションや戸建て持っている個人も利用できます。

「ひと部屋から」「駐車場のみ」でも可能

サブリースの管理会社によっては、マンションひと部屋、空き家物件、駐車場などをサブリースする場合があります。

たとえば、長期転勤や結婚などで、今の持ち家やマンションを手放さずに賃貸したい場合、住む予定がない空き家やマンションのひと部屋を長期にわたり貸したいときなどに、サブリースを利用することができます。

サブリースのメリットとは

ここからはサブリースを利用することで、オーナーにどのようなメリットがあるのかを紹介していきます。

収入が安定する

賃貸物件をサブリースする最も大きなメリットは、収入が安定するということです。

サブリースは、物件を借り受けたサブリース会社がオーナーに家賃保証をおこなうシステムなので、もしも空室が出たとしても、オーナーにはサブリース会社から毎月固定の賃料が支払われます。

一般的には、アパートやマンションの経営を自主管理や管理業務でおこない、空室が発生して入居者もなかなか決まらないとなると、オーナーの収入が減ることになります。

ただし、サブリースの場合は、収入が安定することから、そんな不安から解放されるメリットがあります。

管理を任せられる

サブリースは、入居者募集、契約更新、賃貸の集金や退去からメンテナンスまで、すべての管理業務を一任できます。

そのため、オーナーは、運営や管理といった業務に手間や労力をかけなくてもよくなります。

広告費用・清掃・消毒費を削減できる

サブリースの利用は、運営・管理にかかる費用の削減というメリットもあります。

たとえば、入居者募集の広告費、退去後の部屋のクリーニングや消毒などの原状回復費などもサブリース会社が負担してくれます。

相続税を抑えられる

サブリースには、相続税を抑えるというメリットもあります。
アパートなどを相続した場合、通常ならば、その賃貸物件に対して相続税がかかります。
この際、入居率が高いと相続税は低くなります。

相続税とは、建物の固定資産税評価額に基づいて計算されます。
賃貸物件の場合、相続税には減額措置が適用されるのですが、空室には減額措置が適用されないのです。
そのため、空室が多いと相続税が高くなってしまいます。

ただし、サブリースの場合、空室があっても、すべてをサブリース会社に貸しているということになるので、満室状態とみなされます。

結果、相続税が抑えることができるのです。

確定申告の手間が軽減する

サブリース会社を利用すると、確定申告の負担を軽減できるメリットがあります。
入居者の入退去費用の計算が必要なくなるため、収支の計算が簡単になります。

サブリースを利用する際の注意点

ここからはサブリースを利用するにあたっての注意点を紹介します。

自主管理・管理委託時よりも収入が下がる

サブリースをすると、アパート・マンションを自主管理で運営するよりも収入が下がると覚えておいてください。

なぜなら、自主管理の場合、家賃のすべてが収入になりますが、サブリースの場合は、仲介手数料を取られるので、オーナーに支払われる家賃は正規の額のおよそ80~90%になるからです。

さらに、新しい入居者が支払う敷金・礼金・契約更新料もサブリース会社のものになります。
そのため、自主管理・管理委託と比べると、オーナーの収入が減ってしまうのです。

免責期間は家賃保証なし

空室になった部屋に新しい入居者が決まるまで、オーナーに支払う家賃が免責されることがあります。
契約によって違いがあるのですが、多くの場合、次の入居者が決まるまで原状回復費と広告費などにお金を費やし、営業活動をするため、契約書に免責期間が設定されていることがあります。

サブリースの免責期間は契約により異なりますが、多くの場合、1ヵ月~半年ほどになります。

家賃を保証するのが最大のメリットであるサブリースですが、免責期間がある場合は、その期間中は家賃を受け取れないので注意してくださいね。

数年ごとに家賃保証額が変わる

オーナーに支払われる家賃保証額は、数年ごとに変わる可能性があります。
オーナーとサブリース会社が結ぶマスターリース契約は、数年ごとに契約を更新します。

一般的に契約の更新は2年ごとなのですが、契約内容によって1年ごとなど異なる場合があります。

その際、家賃の見直しがおこなわれるのが一般的です。
そこで家賃を下げることになったら、オーナーに支払われる家賃保証額も下がってしまいます。

そのため、契約更新のたびに家賃保証額が変化する可能性があると覚えておいてください。

入居者を選べない

サブリースの場合、オーナーには入居者を選ぶ権利がありません。
サブリースが会社に一任しているため、入居者もサブリース会社が選びます。

そのサブリース会社が選んだ入居者の部屋の使い方によっては、資産価値を下げるリスクがあると覚えておいてください。

サブリース検討中に確認すべき6つのポイント

あらゆる手間が省けて安定した収入が見込めることで、サブリースを利用しようと考えている方も多いと思います。

しかし、検討中の今こそ、焦らずに確認すべきポイントが6つあるのです。

保証率

先述したように、家賃保証額は、管理会社や物件によっても変わってきますが、一般的な家賃保証率は80~90%が相場になります。

提示された保証率が適正かどうかしっかりと見極めるようにしてください。

契約更新時に保証される額が下がった場合、提示された保証率で利益がでるかどうかを確認しておきましょう。

諸費用の負担先

サブリースの場合、広告費や清掃・消毒などの原状回復費は、サブリース会社が負担するのが一般的です。
しかし、サブリース会社の契約内容によって異なることがあるので、しっかりと確認しておきましょう。

他にも、予想外の費用負担がかからないように、契約内容は詳細に確認することをおすすめします。

賃料の見直し内容

サブリースに関する契約の更新、保証料の見直しのタイミングなども、サブリース会社によって異なります。

契約更新の際に、家賃の保証率が変わることが多いです。

免責期間

空室が出た場合に備えて、免責期間が設定されているか確認しましょう。
免責期間が契約内容に定められている場合、サブリースであっても、期間中はオーナーに家賃が支払われません。

免責期間の長さやそれが適切かをしっかりと判断しましょう。

解約条件

マスターリース契約に関して、解約条件の確認を忘れずにしておきましょう。
どれくらい契約をすれば解約できるのか、解約の意思は何ヵ月前におこなうべきか、といった解約における条件を確認しておくことは大切です。

マスターリース契約にも、借地借家法が適用され、オーナーからの解約希望の場合、「正当な事由」が必要になります。

解約の際に、トラブルなく進めるためにも解約の条件を事前に調整しておきましょう。

トラブル発生時の相談先

サブリースでのトラブルに備えて、相談先を知っておくことは重要です。
金融庁、消費者庁、国土交通省の合同のサブリースに関するホームページの相談窓口を確認することをおすすめします。

サブリースは信頼できる会社を選ぼう

サブリースを検討しているのなら、家賃の保証額や、契約更新時の保証率の変化など、不安なことはしっかりと確認するようにしましょう。

手間が省けて安定した収入を得られるというメリットがあるのですが、注意すべき点もあります。
解約など後でトラブルが生まれてしまっては大変なので、契約を結ぶサブリース会社は慎重に選ぶようにしてくださいね、

このコラムがお役に立てば幸いです。
以上、建物修繕・メンテナンスのウィズライフ株式会社でした。

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